DJ shadow
音楽はかならずしもわかりやすいものである必要はない。
なんだかわからないけれどすごい、というのもいい音楽だ。
ぼくにとってはDJ shadowはそんなアーティストだ。
サンプリングした音を集めて曲を作るのはわかる。昔、映像に自分の好きな音をつけてビデオテープを作っていたことがあったから、「編集」の楽しみはよくわかる。ただ、DJ shadowの技術は自分がやっていた遊びとは違う。緻密だ。アッパーな曲もあるが、難解な曲が多い。時代の空気を反映しているというが、複雑だ。モダンアートの一種といってもいい。
ぼくは彼の難解な、そして高度な編集テクニックが好きだ。
すぐれたクリエイターは、すぐれた編集者だ。
世界中のレコードを集めて、音を抜き取って、自分の音を作るshadowは、すぐれた編集者だ。もちろん、すぐれたクリエイターでもある。
ぼくはこれからもshadowを聴き続ける。