古今亭志ん朝
志ん朝は落語家だ。
このブログでは主に音楽を語っている。落語は音楽なのか?
なんともいえない。しかし、志ん朝を聴いていると、声楽のようでもある。
志ん朝は、ゆっくりしゃべるときもあるし、早口のときもある。一定して間が少ない。二人以上の登場人物がいるときも、片方が喋り終えると、すぐにもう片方がしゃべる。ふっと間をあける。どういうところで間があくのか、まだわからない。意味はあるのだと思う。
志ん朝はひとりでしゃべる。当然だ。しかし、落語を聴いていると、ふたりいじょうの人間がいるように思えてくる。よくよく聴いてみると、どれも志ん朝が喋っている。あたりまえだが、不思議な気分だ。
落語落語と言うけれど、落語に詳しいわけではない。ぼくは落語が好きなのだと思っていたが、実は志ん朝が好きなのだと思う。落語ではなく、志ん朝が。